Art at norm.
アートをトキの一部に
アートワークが街を活性化し、人々の身近にある。
日本においてそういった環境を創りたいという思いがnorm.のミッションの一つです
hotel norm.は周期的に館内のアートを入れ替えており
アーティストには作品発表・作品販売の場を
宿泊者にはアートのある空間、そこで過ごす暮らしを
それぞれ提供することでミッションの実現を目指しています

“Drawer” by Ryota aka T.D.
展示期間 2025.01.07~03.31

授業中の落書きから始まったアート。
Ryota aka T.D.
ー プロフィールを教えてください。
東京都目黒区出身の兄弟で"T.D"という名前でアーティスト活動をしています。
アート制作は弟のRyotaが行い、兄のDaigoがプロデューサー/マネージャーをしています。
ー アート・アーティストに興味を持ったきっかけを教えてください。
小さい時から絵を描くのが好きなこともあり、退屈な授業時間に教科書やノートを埋め尽くすように落書きをしていたのが始まりかもしれません。本格的に独自に絵を描き始めたのはMr DoodleやKeith Haringなどのストリートアートに感化された中学生が初めてです。
兄が海外から帰国した際に、アートブックのようになった教科書、ノートを見て受けた衝撃が今のアーティスト活動の原点にもなっています。そのあたりから何か描いたり、自分の頭の中を表現したりする事に興味を持った形になります。

地下鉄の構内にアートを描くキース・ヘリングと立ち止まる通行人
ー 今回の展示テーマについて教えてください。
今回の展示は「Drawer」をテーマにしています。今まで生きた20年間の自分の脳内(引き出し)を整理して、自分が経験したもの、感じたもの、見たものからいろんなアイデアを引き出すことの重要性を意味します。
約2年ぶりに個展となる今回の展示では、再度今の自分の引き出しを整理して更に続く先の未来に繋げられる引き出しを作って行けたらいいと考えています。なので、今回の展示では過去の作品と今の作品を合わせることで、自分の脳内の変化を楽しんで頂けると思います。
ー 今回のメインビジュアル作品のアート解説をお願いします。
良い意味で反骨心や反発する事に対する表現が多く含まれた作品となりました。
2023年の末から家族で飲食事業を始めたり、兄とクリエイティブの活動をする事が多かった事から生きていく事に向き合った時やはり家族の存在が強く、影響も多くありました。簡単に言うと家族に対してとても良い反抗期だったのかもしれません。笑 いろんな感情も生まれ、この場では"反発"という言葉を使いますが、そのおかげで自分のビジョンや人生と向き合う事への大きなきっかけになりました。

今回のメインビジュアル "反抗鬼"(奥側)とnorm.fujiリビングルーム
ー 展示のポイント、宿泊者へのメッセージをお願いします。
hotel norm. fuji でのひとときは、必ず特別なものになります。様々なアーティストが生み出すアートを身近に感じ、自然や楽しい空間は世界でもそんなにあるものではありません。特別な場所で特別な時間に、T.D.のアートがより良い空間を提供できる様に願っています。
また、作品の変わり様=自分の経験や成長を楽しんで頂きたいです! 今回のテーマである自分の脳内の引き出しから生まれてきたアート。過去の作品でもテーマを決めて好きなものを自由に思いのままに表現してきましたが、今回は経験や感情、印象に残る思い出に沿って作成してるのでその変化を作品から感じ、楽しんで頂きたいです。
作者がこう描いたからと言う決まった意味ではなく、様々な人がいろんな解釈をしてその絵に価値や意味が宿るとも考えています。ぜひいろんな見方、感じ方でお楽しみください。
ー 今後の活動でどのような挑戦・構想を描いていますか?
今後は今回のテーマでもある引き出しに入れるものの質に拘って生きていく事とその引き出しの大きさをアップデートしていく生き方をしていきたいと思います。
見たもの、感じたもの、環境や出会いで自分の絵が変化していき、その絵が結びついていく感覚の楽しさを知りました。
今までの目標でもあった海外での展示にも近づける様に、一瞬一瞬をより細かく生きていきたいと考えています。

外気温-3°の中でstore norm.外壁にペイントをするRYOTAさんとDAIGOさん
ー アートを制作する上で大切にしていること
自己表現する事に素直に、そして制作を好み何より楽しむことを一番大切にしています。
かつては自分の絵を見られる事さえ嫌いでしたが、自分の描く絵をみて元気になってくれたり、その絵を自分以上に深く見てくれる事が単純に嬉しく思いました。
今後も思いのままに自己表現をして楽しむ事を一番に作品を作り続け、たくさんの人に少しでも楽しんでもらえる事が出来れば幸いです。
ー あなたにとってアートとは?
アートは自分の表現法上でもあり"自分そのもの"な気がします。
一個一個の作品は自分からしか生み出されないもので、自分の中の何かを表現するもの。人それぞれに色んな形や色があるけれど、その作品で過去の、今の、そして未来の自分を理解できる唯一の表現な気がしてきています。
幼い頃から、教科書に落書きしたり何かを模写したり、その時々の自分を表現するために描く事を好きになったんだと思います。作品を見れもらえれば「Ryota / T.D.とはどういう人間なのか?」がわかっていただけるのではないのかと思います。

3日間に及んだstore norm.外壁のペイント後、サインをするRyotaさん
Artists Archive
hotel norm.ではこれまでに、たくさんのアーティスト様に展示をしていただきました。
写真をクリックするとインタビュー動画をご視聴いただけます。